こんにちは、ちーりょうです。
前回は、メインデスクトップPCのCPUをRyzenに変えたという記事を書きました。
この記事では、Windowsも立ち上がって性能もしっかり出ていてめでたしめでたし
という内容だったわけですが
この世の中そう甘くないもので
その後トラブルに見舞われました...
(あまりスムーズにいきすぎても自作PCの醍醐味がなくなってしまうので少し嬉しかったのですが←)
ということで、今回はそのトラブル対応の奮闘記でも書こうと思います。
PC構成
まずはPCの構成を示しておきます。
CPU | AMD Ryzen5 5600X New |
---|---|
GPU | MSI GeForce GTX 1650 SUPER VENTUS XS OC |
RAM |
CFD販売 W4U3200CM-8G×2 (16GB) New (Crucial CT2K8G4DFS832A と同品) |
M/B | MSI MPG B550 GAMING PLUS New |
SSD | Transcend TS128GSSD370S (128GB) |
HDD | Western Digital WD20EZRZ-RT (2TB) |
HDD2 | Western Digital WD60EZAZ-YET (6TB) |
電源 | Corsair RM550x CP-9020090-JP |
ドライブ | Pioneer BDR-20シリーズ |
ケース | Antec P100 |
OS | Windows10 Home |
※ New が交換したパーツ
同じような構成で、同じようなトラブルが起きた方には参考になるかもいれません。
症状
パーツの交換が終わり、Windowsも無事立ち上がったことだし、BIOSでいろいろ設定でもしようとしたところで問題が発生しました。
一度再起動してBIOS設定に入り、ファン制御やUSBの給電ON/OFFなどの設定をし、保存してリブートすると、画面が真っ暗なままでBIOSのスプラッシュ画面(メーカー製PCだとメーカーロゴが出てくる画面)すら出てこなくなりました。(ファンやマザボのLEDなどは起動しています)
図にするとこんな感じです。
WindowsからPCを再起動
↓
BIOSに入る
↓
ファン制御などの設定
↓
保存して再起動
↓
画面が映らない
この状態になると、どのキーも反応しないので電源ボタン長押しで電源を切るしかありません。
電源を切って少し待ち、再び電源を入れても画面は一向に真っ暗なままでした。
詰みました、、、
いや、詰んでいません。
こういうときの対処法は一応知っているつもりなのでいろいろ試していきます。
CMOSクリア
まず疑うべきは、CPUやメモリなどのパーツがしっかり刺さっているかですが、Windowsは起動しているのこれは考えにくいです。(一応挿しなおしてみましたが駄目でした。)
ということで、一番手っ取り早そうなCMOSクリアをしてみます。
CMOSとはBIOSの設定情報が保存されているメモリのことで、そこに保存された情報を削除して初期状態に戻すことをCMOSクリアと言います。
CMOSは揮発性メモリなので、電源の供給が止まると記憶している情報が消えてしまいます。マザーボードにはボタン電池が付いており、PCの電源を落としても保存情報が消えないようになっています。
つまり、電源ユニットの主電源を切ったうえで、この電池を外してしまえばCMOSクリアができるということになります。
まずは、マウスやキーボード以外のいらないUSB機器を外して主電源をOFFし、マザボについているボタン電池を外します。
このあと、基板上に残っている電気を放電する必要があるのですが、自然放電するのを何十分も待つのは面倒なので、ドライバーで電池ソケットの+-端子をショートして強制放電させます。
その後、電池を戻して主電源をONにするとCMOSクリア完了です。
これで直っていることを信じて、再び電源を入れます。
すると、、
初めて起動したときと同じ画面が出ました。
直りました。
いや、直っていません。
ここでBIOS設定に入ってしまうと、また同じ現象が起きました。
直接Windowsに入ってしまえば特に問題ないのですが、BIOS上で行う設定はできないということになります。
このままだとさすがに不便なので、他の手を探ります。
BIOS再インストール
次に、あまり期待はできなさそうですが、BIOSの再インストールを行います。
Windowsには入れる状態なので、MSIのサイトから最新版BIOS(今のバージョンと同じですが...)をダウンロードし、USBメモリに保存しておきます。
PCをシャットダウンし、一度CMOSクリアを行います。
そのあと再び電源を入れ、BIOS設定のM-FLASHから先ほどのUSBメモリを使って再インストールを行いました。
再インストール後、再起動させてみると無事BIOSは起動しましたが、その後の状況は同じ...
やはり駄目でした。
同じ要領でひとつ前のバージョンに戻したりもしましたが、こちらも駄目だったのでBIOS自体の問題でもなさそうです。
OSクリーンインストール
BIOS設定後のリブートができないということで、SSDに残っている前のマザボやチップセットのドライバが悪さしていることを疑い、OSのクリーンインストールを行いました。
(本当は不具合がなくても、マザボを変えた時点でクリーンインストールはした方がいいのですが、面倒くさくてしていませんでした。)
ソフトウェアの再インストールや再設定などをしないといけなくなるので嫌々ではありますが、こんな時のために用意しているWindowsディスクイメージの入ったUSBメモリを使いクリーンインストールしました。
結果としてはダメでした。
いやまあ、そうだろうなとは思っていましたよw
でも、SSD上のいらないゴミを一掃できたと思えばやってよかったと思います。
BIOSやOSなどのソフトウェアの問題ではないということは、マザボのハードウェアの問題(初期不良)の可能性もあるので、一応代理店サポートに問い合わせをしておきました。
DRAM異常?
何もせずにサポートの回答を待っていてもしょうがないので、そのあとも何度か試していたのですが、その時あることに気付きました。
DRAM LEDが思いっきり光っていましたw
大抵のマザーボードには、主要部品のどこで異常が起きているのかを示してくれる機能が付いています。
今回はDRAMのLEDが点灯していたので、メモリ周りに異常があるということになります。
(ちなみに、CPUだとCPU、VGAだとグラフィックス機能、BOOTだとブート機能に異常があることになります。)
なんで今までこれに気付かなかったのでしょうかw
とは言っても、メモリの抜き差しは先ほどして確認しましたし、BIOS上ではメモリの仕様もしっかり認識していたので、まだハテナがいっぱいです。
とりあえず、もう一度メモリの抜き差しをしてみましたが、案の定何も変わりませんでした。
次に、メモリのクロック周波数が関係している可能性があるので、BIOSで設定を行いました。
メモリは定格3200MHzで動作するもの使っているのですが、もしかしたらこれが不安定なのかもしれないと、試しに2666MHzに落として再起動させてみました。(Auto→2666MHz)
するとどうでしょう
普通にBIOSが起動してWindowsも立ち上がるじゃないですか!
DRAM LEDの指摘通り、原因はメモリ関係でした。
マザボのクチコミで、Crucial製の3200MHzメモリで不具合が起きたという報告を1件だけ見つけたので、おそらく相性問題でしょうね...
でも、せっかく3200MHzのメモリを買ったのに2666MHzで使用するのはもったいないので、諦めきれずもう一度BIOSで3200MHzに戻して(Autoではなく3200MHz指定)再起動させてみると、問題なく起動しました。
う~ん、よくわからないのですが
Autoのままにしていたのがダメだったんですかね?
それとも、たまたまうまくいっただけで、何回かやっているとまたダメになるんですかね?
まあ、何がともあれ、BIOSで必要な設定ができて、今のところ普通に動作しているのでよかったです。
まとめ
PCの主要パーツを交換後、BIOSの設定保存し再起動ができないという不具合が発生しました。
BIOSやOSなどのソフトウェアの異常を疑いましたが原因は見つからず、ハードウェアに視点を変えたところ、最終的にBIOS上でのメモリのクロック周波数設定が「Auto(3200MHz)」だったことが原因ではないか?というところに行きつきました。
現在は、「設定を3200MHz指定」に変えることで不具合を回避できている状況ではありますが、今後どうなるかわからないので引き続き様子見をしていきたいと思います。
ちなみに、サポートからは初期不良の可能性が高いという回答もいただいているので、もし何かあれば販売店に交換の申し込みをしてみようと思います。